あなたは、仕事の前日に、憂うつな気分になってしまうことはありませんか?
この記事を書いている今も、3連休の最終日。明日から私も仕事で、まさしく憂うつな気分になりかけています。
「サザエさん症候群」なんて言葉もありますよね。日曜日の夕方から夜にかけて、月曜日から始まる仕事のことを思って憂うつな気分になってしまうことです。
そんな状態から脱するにはどうしたらよいのかについて、今回は一緒に考えていきましょう。
私は気分変調症という精神疾患を持っているのですが、個人的にその治療のバイブルにしている、秋田巌先生の書かれた「うつの人の風呂の入り方」という本には、こんなことが書いてあります。
「「サザエさん症候群」に陥らないための最も大切なポイントは次のことをしっかりと覚えておくことです。それはごく当たり前の事実、仕事が始まるまでは仕事は始まらない、ということです。このことを、決して忘れないでください。
もう少し詳しく書きます。始業時間が朝八時半だとします。さすれば、月曜日八時半までは「休日」なのです。月曜日の八時半までは仕事のことは考えないでください。月曜日八時半までをしっかりと「休日」としてください。」
私はこの文章を見てハッとしました。仕事は始まるまで始まらないのだと気づかされたのです。であるならば、仕事が始まるまでの「休日」を充分に使い切らないと損ですよね。
さらに、この本にはこんなことも書いてありました。
「ゴールデンウィークなど、もっと長い休暇の場合、「サザエさん症候群」もさることながら、「食っては寝」を五日も六日も繰り返していると、誰だって体調を崩します。そして、休暇が長い分、仕事が始まることへの抵抗も高くなります。
数日以上の長い休暇明けに仕事を休んでしまううつの人は、とても多いのです。休むのが一日ですめばまだしも、二日、三日と続き、果ては次の休日まで、丸々休んでしまう人もざらにいます。
休暇が長い時には、最後の半日ないし一日を仕事準備モードに切り替えてください。むしろ、仕事のことを考えてください。と言っても、漠然とした想念には決して捉まらないでください。たとえば「○○さんに嫌われたらどうしよう」「休日明けからうまく仕事ができるだろうか」などと、考えても仕方のないこと、考えてもどうしようもないことは考えないでください。
繰り返します。「考えても仕方のないこと」は考えない。これは徹底してください。考える時には、具体的に考えるのです。「Aの仕事から始めよう」とか、「Bの仕事はこのような手順で進めよう」とか、「Cさんへの電話は何時くらいにしよう」とか。」
この「考えても仕方のないことは考えない」というのは、この本で何度も登場する、うつ病治療などにおいてとても重要な手法なのです。
私自身も、先日、長い休暇の後、メンタルの調子を崩し5日ほど仕事に行くことができなくなってしまったときがありました。
そのメンタル不調にはいろいろ原因があったのだと思いますが、考えても仕方のないことを考えてしまっていたことも、きっと無関係ではないでしょう。それによって、仕事が始まることへの抵抗が高まってしまった…。
ともかく、この秋田巌先生の「うつの人の風呂の入り方」という本はおすすめです。うつ病の方向けに書かれた本ですので比較的軽度のうつの方はもちろん、または私と同じ気分変調症の方にも個人的におすすめですのでぜひ読んでみてくださいね。
このように、休日が終わってしまう…という憂うつ感から脱するためには、ちょっと考え方を変える必要があったのですね。考えても仕方のないことは考えず、憂うつ感を募らせないよう工夫をしてみましょう。
今回の話があなたのお役に立てますように…。